Q & A

 ウミホタルに関する素朴な疑問にお答えします。
掲載更新日 2004年8月18日
(現在の質問数:11件 うち 11件を表示)
Q.ウミホタルと他の生物を同じ水槽で飼えますか? A.ウミホタルと同じ水槽では他の生物は飼わない方が良いです。
 ウミホタルと他の生物とでは、食物連鎖の関係上などから、同じ水槽では飼わない方がいいと思います。
Q.ウミホタルは、どうやって採取するのですか? A.ウミホタルは、次のような仕掛けを用いて採取します。
 ・コーヒーの空き瓶などのフタに5〜7程度の直径7ミリほどの穴をあけます。
 ・ビンに紐を付け、ビンの中にチクワを入れます。(チクワは、表面の皮を剥いた方がよい)
  (以前は、魚の切り身や豚レバーなどをストッキングに包んで入れていました)
 ・日没後、30分以上経って、あたりが十分暗くなってから、ビンを海底に沈めます。
  この時、ビンが海底で立ってしまわないように横に引っ張ります。
  (ビンが立つと、ウミホタルは中に入れません。)
 ・10分程度で引き上げると、中にウミホタルが入っているので、金魚網等に移します。
 ・後は、海水を汲んだバケツ等に移せばOKです。
Q.ウミホタルは自宅でも飼えますか? A.飼えます。
 適当なサイズの水槽に、採取地の砂を3センチほど敷き、きれいな海水(人工海水も可)で満たします。
 あとは、常にエアレーションし、数日に1回は餌を与えるようにします。餌は、カマボコやチクワなどがおすすめです。海水温は、通常は特に気にすることはありませんが、10度以下、30度以上にはならないように心がけて下さい。
 海水が汚れたならば、速やかに海水を交換して下さい。
 なお、飼育をやめるときは、必ず採取した海にウミホタルをかえすようにして下さい。
 採取地とは異なる海に放すことは絶対にしないで下さい。
Q.ウミホタルに天敵はいますか? A.います。
 自然界では、魚(主にハゼの仲間など)の餌になってしまうことがあります。
 しかし、ウミホタルも、食べられそうになったときに、発光することによって、相手を驚かし、うまく逃れることもあります。そのときの発光は、他のウミホタルに対して危険信号となるため、周囲のウミホタルも一斉に逃げ出します。
Q.ウミホタルはどうやって増えるのですか? A.ウミホタルは体の中で卵を孵化させます。
 ウミホタルのメスは、自分の殻の中に卵を産み、そのまま孵化するまで面倒を見ます。この時に重要な役割を担うのが、第7肢で、これを器用に動かして殻の中の卵に新鮮な海水を送り込んだりします。
Q.エサを食べるときも光るという話を聞きましたが本当ですか? A.ウミホタルはエサを食べているときは絶対に光りません。
 ウミホタルは、エサを食べているときは、絶対に光りません。仮に、弱い電気刺激を行ったとしても、光るのは、エサの周囲のウミホタルだけで、エサを食べているウミホタルは光りません。
Q.ウミホタルは音には反応して光らないのですか? A.条件にもよりますが、通常は光りません。
 通常、海中を泳いでいるウミホタルに対しては、音には反応しません。但し、超音波では、明らかな発光応答を示します。また、海面上に浮いてしまっているようなウミホタルには、音による振動が刺激となって発光することがあります。
Q.ウミホタルをうまく採集できません。何が悪いのでしょうか。 A.以下の点をチェックしてみて下さい。
(1)採集場所
・波は穏やかか。(波が荒いと、海底で砂が舞ってしまうため、採集には適しません)
・淡水の流入はないか。(ウミホタルは淡水に弱いため、付近に川の流入があるところには生息していません)
・周囲が明るくないか。(ウミホタルは強い光が苦手なため、街灯などが近くにある所では採集できないことがあります)
 なお、これらの条件を満たしていれば、堤防などでも充分採集できます

(2)採集方法など
・満月ではないか。(ウミホタルは強い光が苦手なため、満月の日はあまり採れないことがあります)
・採集ビンは海底できちんと倒れているか。(ウミホタルは海底を這うように泳いでいるので、ビンの口が上を向いていると、ビンの中に入れません)

(3)採集時期
・千葉県の館山市では、1年を通してウミホタルを採集することができます。おそらく、館山より南の太平洋側では、1年を通してウミホタルが生息している場所が多いと思います。しかし、冬季など水温が低いと採集数が減少します。
Q.学校の授業でウミホタルの発光を取り上げたい A.内容をお問い合わせください。
 ページ下のアドレスまで内容をお問い合わせください。なお、ご返信まで数日かかることがありますので、あらかじめご了承ください。
Q.ヤコウチュウとウミホタルの違いは? A.光り方が大きく異なります。
 ヤコウチュウは単細胞の生物で、細胞内発光を起こす生物です。よく、海面が一面チカッと光ったりします。一方、ウミホタルは節足動物に属し、もちろん、多細胞生物です。発光は細胞外発光で、発光物質を海中に放出することにより、持続的に発光します。  
Q.ウミホタルが卵からふ化するまでには何日かかる? A.産卵から遊泳開始まで15〜18日です。
 ウミホタルは、卵を殻内に放出します。
従って、体内で孵化するのですが、この辺りの研究は現在も進行中で、
まだしっかりと確立されていないというのが現状です。

最新の研究からこの点について回答すると、以下の通りになります。

@メスの殻内(背甲)に卵が放出されます。
     ↓卵割・胚形成(胚のサイズは不変)
A6〜7日で卵膜が剥離。(この時点を孵化とするかはまだ議論があるようです)
     ↓胚のサイズが大きくなる。(ここをA-6という発育ステージで呼ぶことがあります)
B15〜18日で胚膜が剥離し、遊泳を開始する。
この時点をA-5という発育ステージで呼び、以降、脱皮するごとにA-4,A-3…となり、
最後にA(成体)となります。

発生速度は水温に大きく影響を受けるようです。

(協力:Waさん(東北大学・旧阿部研究室在籍))  

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